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ISO内部監査(活用編)

指摘がなにもない

不適合、軽微な不適合や改善提言などの指摘がなにもない内部監査です。

 

指摘があっても1~2件程度です。内部監査での指摘がない(または極端に少ない)のは、

ある年度に限られたことではなく継続している状況です。

 

内部監査報告書の表紙には、「問題はなかった」と書かれています。

 

内部監査の目的は、業務の仕組みを改善する情報を得ることにあります。

指摘がなければ、そのような改善情報はまったく得られません。

 

内部監査では指摘は多いほど良いとすべきです。

 

指摘がない内部監査には付加価値はありません。

 

内部監査の目的は、不適合の発見にあるのではなく「是正を通じた業務改善」にあることを

組織内に徹底すべきでしょう。

 

(原因と対策)

 

この問題には3つの原因が考えられます。

 

1. 企業風土、認識不足

 

不適合を発見されると部門管理者が叱責されるような企業風土では、指摘は少なくなります。

内部監査の目的や意義が部門管理者や内部監査員に十分に周知されていない場合も同じです。

 

2. 内部監査員の力量不足

 

力量が不足する内部監査員による指摘は少なくなるのは当然です。

 

3. 指摘の範囲が狭い

 

内部監査の手順で適合と不適合の判定だけが内部監査員に求められている場合、

不適合以外の指摘はできませんので指摘は少なくなります。

 

 

 

この問題に対する原因別の対策案の例を以下に示します。

 

1. 企業風土、認識不足

 

企業風土を変えていくのは簡単ではありません。

経営者は、内部監査の意義を理解し、積極的にリーダーシップを取るべきです。

経営者の考え方は、各管理者の理解のため明文化し、内部監査の手順書に反映させるのが良いでしょう。

 

このことにより各部門管理者も指摘を受け入れやすくなります。

 

2. 内部監査員の力量不足

 

「指摘は多いほど良い」という方針の企業での内部監査員はある意味大変です。

なぜなら監査の力量が不足している内部監査員が、思いつき程度の指摘を無理に増やすと改善どころかシステムを悪化させてしまう可能性があるからです。

 

良い指摘は改善につながるが、まと外れの指摘は悪化させるのです。

 

「指摘は多いほど良い」の実践には内部監査員の力量向上が不可欠です。

 

具体的な力量向上策は省略しますが、内部監査員は指摘の理由を説明できると良いでしょう。

 

3. 指摘の範囲が狭い

 

内部監査の手順の中で指摘可能な範囲を広げると良いでしょう。

適合、不適合以外に以下のような指摘ができます。

 

  • 観察事項(Observation)

放置すると不適合、軽微不適合になる可能性のある事象

 

  • 改善提言(Improvement for potential)

アクションをとればシステムの改善につながる可能性のある事象

 

  • 優れた点(Positive comment)

他の部署の参考となるシステム運用の優れた事象