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ISO内部監査(力量向上編)

(1)規格を読み込む

監査とは監査基準と監査証拠を比較して評価する行為です。

主な監査基準のひとつがISO9001規格の要求事項です。

注)詳細は、ISO内部監査(基本編)監査とは何か?を参照ください。

 

ISO9001規格を知らない内部監査員に正確な監査は期待できません。

現実にはそのような内部監査員があまりにも多いのが残念です。

 

力量向上のためには、まず規格を十分に読み込むことが不可欠です。

「読書百篇意自ずから通ず」という故事のことわざがあります。

難解な文書でもくりかえし読めば、おのずから意味がわかってくるものです。

 

ISO9001規格を理解するためには、熟読はきわめて有効な方法です。

その効果のひとつは、理解できない記述が明らかになることです。

つまり質問できるようになります。初めて学ぶ人は質問もできないものです。

 

 

規格を読むときの注意点は下記の通りです。

 

1. 読む回数を決める

 

あらかじめ規格を何回読むかを内部監査員の判断で決めておきます。

読み終わるごとに回数を記録していきます。途中で投げ出すことを未然に防止できます。

また達成感も得られます。

 

2. 全体を把握する

 

規格の構成や各見出しを覚えるように努めてください。

やり方は、全体から細部にかけて覚えていきます。

まず全体を把握するというのは何かを勉強する場合の基本です。

 

  • 最初に要求事項の1桁の箇条(例:4. 品質マネジメントシステム)を覚えます。
  • 次に2桁の箇条(例:4.2 文書化に関する要求事項)を覚えます。
  • 最後に3桁の箇条(例:4.2.3 文書管理)を覚えます。

 

「7.5.5の要求事項は何ですか」と質問されてとき、「製品の保存」と即答できれば理想的です。

 

構成や見出しを覚えることで、すぐに規格の記述箇所を参照できるようになります。

これは効果的な内部監査を行うには欠かせないスキルです。

そのスキルがない内部監査員はチェックリストがなければなにもできません。

 

要求事項の順序は意図的に構成されており規格の理解も深まります。

 

3. ISO9000を参照する

 

規格で使われている用語を正確に理解することが重要です。

分からない用語は、必ずISO9000:2005(品質マネジメントシステム‐基本及び用語)

を参照してください。

 

分かり切ったと思える用語も注意が必要です。

 

たとえば、顧客の定義は次のとおりです。

 

3.3.5 顧客(customer)

製品(3.4.2)を受け取る組織(3.3.1)又は人

 

例 :  消費者、依頼人、エンドユーザ、小売業者、受益者及び購入者

注記 : 顧客は、組織の内部又は外部のいずれでもあり得る

 

顧客とは、購入者だけではありません。消費者やエンドユーザも含まれます。

また組織の内部でも使用できるのです。いわゆる社内顧客ですね。

 

このように日常的に使われていても確認すべき用語は数多くあります。

 

ISO9000により、どんな用語が定義されているかを調べておくことをお奨めします。

 

4. 不明点はメモをとる

 

決めた回数を読んだ後に、じっくりと精読して不明点を書き出します。

規格の意図に対する自分の考えも書いておくのが良いでしょう。

 

各不明点は、内部監査員の間で議論する、外部研修の参加時に質問する、

インターネットで調べるなど、さまざまな方法で理解するようにしてください。

 

5. 英語で読む

 

できれば原語(英語)でいちど読むことをお奨めします。

 

JIS規格であるJIS Q 9001と比較すると違いがよく分かります。

個人的には、ISO9001が難しい原因のひとつに翻訳の問題があると考えています。

ここでは詳細は触れません。

 

英語版は、とても論理的で格調高い文章であることに気付かれるでしょう。

 

ついでながらISO規格の公用語は、英語、仏語、ロシア語です。

いづれも第二次世界大戦の戦勝国の言語です。国連の安全保障理事会の常任理事国と同じですね。

 

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