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ISO内部監査(力量向上編)

監査員の力量とは?

一般的な力量は、ISO9000:2005により定義されています。

この意味は力量とは何かで説明しました。

 

それでは、監査員の力量はどうでしょうか。

 

ISO19011:2011では、監査員の力量を次のように定義しています。 

 

3.14

力量(comptenece)

意図した結果を達成するために知識及び技能を適用する能力。

 

注記 能力とは、監査プロセスにおける個人の行動の適切な運用を意味する。

 

ISO9000:2005との違いは、注記にあります。

 

注記で、監査員が持つべき能力の意味が説明されています。

「個人の行動(personal behaviour)」とは、旧版では「個人的特性(personal attribute)」

とされていました。 

 

個人の能力(監査員の)に影響を与える特性は、「個人の行動」であるという考え方で、

この言葉になりました。中身的には、意味はほぼ旧版と同じです。

 

監査員には、監査員としてのふさわしい振る舞いや態度が求められます。

 

例えば、良好なコミュニケーションをとるための行動です。

話を聞かない監査員、自説にこだわる監査員、すぐに怒る監査員はマネジメントシステム

を正確に把握し、被監査者に指摘を理解してもらうのはむつかしいでしょう。

 

もっとも大きな問題は、内部監査に対する信頼感を低下させてしまうことです。

 

ISO19011:2011では、監査員として望ましい行動を13項目あげています。

2002年版より4項目追加されました(青字箇所です)。

 

倫理的である、心が広い、外交的である、観察力がある、知覚が鋭い、

適応性がある、粘り強い、決断力がある、自立的である

不屈の精神を持って行動する、改善に対して前向きである

文化に対して敏感である、協働的である

 

などです。

 

これらの行動をすべて完璧に発揮できる人はいません。

不十分な行動を改善するように努めていくことが大切です。

 

(参考)

 

ISO9001が今ほど知られていない1990年代の半ば、本サイトの運営者は、香港でISO9001の主任審査員の教育訓練を受けました。そこでオーストラリア人の講師に質問したことを覚えています。

 

監査員として最も大切なことは何ですか?

 

講師はすぐに答えました。

 

それはオープンマインド(open mind)です。

 

オープンマインドとは、偏見のない心、広い心、虚心坦懐などといった意味です。

正直なところ、当時はその意味がよくわかりませんでした。

 

それから運営者は多くの企業の審査に携わってきました。

また所属する認証機関で契約審査員の方の教育訓練や評価にも従事しました。

内部監査員養成のための教育訓練も行ってきました。

 

審査や審査員の教育訓練をやればやるほど、教えられたオープンマインドの重要性を

痛感するばかりです。

 

現実には、自己の主義主張に縛られオープンマインドで監査ができないことが多いのです。

 

皆さんの会社に次のような方は居られるでしょうか。

 

  • 話を素直に聞ける
  • 異なる考え方を理解しようとする
  • 正直に「なぜ」と質問できる

 

そのような方は、優れた内部監査員になるための個人的特質を十分にお持ちだと思えます。